本当は先日のラグビーネタを書きたいが、こちらを先に仕上げていきます。

前回の「国内総生産」と「国民ひとり頭の生産」の乖離を書きました。

・・じゃあ、日本人は能力が世界と比べ劣っているのか。と思いますよね。

いや、違うのです。

参考図が無かったので本のグラフを撮影しました。こちらです。


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「人材の質」は、「世界4位」で先進国の超上位なのです。
非常に教育水準も高く、優秀な人材を生み出している国となります。

では、何故、「優秀な人材の賃金」が「途上国並みの賃金」なのだと。

ここに対して著者が提言しているのは

国内需要が少くなるのなら、輸出を強化せよ。

・・国内の人口減少の中での需要は先細りし、「Last man standing利益」を目指しているが、海外の大きな市場により積極的に仕掛ける必要があると。

⇒著者によると、インバウンド訪日観光客の取り込みは「輸出」と位置付けています。

日本のポテンシャルで外貨を得るのですから、輸出か。

そして、先日世界の人口は遂に80億人を突破しました。
(アフリカなど加速度的に人口が増加しています。)

今後、世界市場の裾野は、より拡大していきますね。国内でなく海外に目を向けるのはしごく当然の流れか。

ここにメイド・イン・ジャパン(何も製造業だけでなく、農業や、その他分野)を拡大していくと確かに変化が起こるかも。


②中小企業の数が多すぎる。

これは、中小零細企業を営む自分にとり、耳の痛いワードですが、本書を確認してみます。

・・企業の生産性を高めるために、もっとも重要なのは、企業の平均規模を大きくすることでる。

今の生産規模はあまりに小さく、生産性に大きな悪影響を及ぼしている。

人口が減少する中、企業規模を拡大するには「企業の統合促進」が不可欠である。


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日本での中小企業割合。

(本書より)

・・人材評価は非常に高くランクされているのに、生産性に関してはイタリアやスペインより少し高い程度です。

スペインの生産性は世界第32位ですが、人材評価は第45位です。
イタリアは生産性が第34位に対して、人材評価は第34位です。

ならば、何故、人材評価で世界第4位の日本の生産性が第28位なのか。


※アメリカの人材評価は第24位ですが、生産性は第9位となっています。

これも企業規模で説明ができます。

従業員250人以上の企業で働くアメリカ人労働者比率が49.8%にのぼるのに対して、日本はたったの12.9%にすきないのです。

・・企業が統合されることによる効果について。

本書では、アメリカのデータを使った論文が引用されています。それによると、1987年の従業員数10人未満の企業の1人当たりの生産性は62%にすぎず、500人以上の企業は平均の126%だったそうです。

付加価値に関しては、カナダの従業員数100人未満の企業は全体平均の67%で、500人以上の企業は147%、アメリカは同69%と136%でした。

・・日本の20人未満の企業に勤めている労働者比率の高さが生産性の低さの要因だという話と一致しています。日本には従業員数30人未満で生産性の低い企業に労働人口が集中しており、そのことが全体の生産性向上の低さにつながっているのです。


・・「日本経済の底力は中小企業であり、これこそが日本の資本主義の特徴である」と言う考え方は、どうやら1964年以降にできた神話の1つだと考えらえます。

この神話が今の低生産性・低所得・低輸出率の原因の1つです。

・・政府は求人倍率を見て、雇用情勢が改善していることをアピールしたがります。
しかし、実は給料水準が低い企業が人手を求めており、そんな安い給料で働きたい人、働かなくてはいけない人が減っているのです。求人倍率が改善していると言うより、規模の小さい企業に存続の危機が迫っていることを物語っているだけです。

こういう規模の小さい企業は、生産性を上げて支払える給料を高めていかないと、まったく人が採れない。求人倍率の高騰は、決して喜ばしいことではなく、政策を変えろという経済からの警告なのです。


・・なるほどな。と思います。

どうでしょうか。今テレビなどで「転職」についてのCMをよく見かけるようになったのではないでしょうか。

或いは、「M&A」という言葉、既に耳なじみが無いでしょうか。

後継者探しと、次の職探しの時代は加速的に進んでいるのだと考えます。

人材の質で世界上位の国なら、生産性が高く=賃金が上がる。仕組みの企業に移るのは当然の流れのように思います。

これからの時代、やはり「統合」だろう。

近い将来、金融機関は再編になるでしょうね。

他人事ではではない。

自分を考えても生産性の低さを感じますから。

さて、総括をまたしてみよう。自分なりの本書のアウトプットだ。

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